【現役愛人が説く経済学10】愛人契約の失敗例 たとえデブハゲでも超富裕層は庶民の女に不釣り合い

普通のOLにとって無難なターゲットの上限は年収2000万円程度の層

 私には、彼の価値観が全く理解できなかったのでございます。デートの会話では、「飛行機はビジネスクラス以上しか乗ったことがないね」とか、「君はファミリーレストランが好きなの? そんなところへ行くくらいなら、ホテルのルームサービスでも取る方がまだいいんじゃない?」というようなことばかり、おっしゃるんですね。  高級リゾート地へ連れて行こうとするのも、超富裕層に見られる傾向ですが、これもダメでした。地味なOLである私が、ニースだのモルディブだのへ出かけていけば、周りから「誰と行くの?」と怪しまれ、職業生活が脅かされてしまうからです。私は物理的に、超富裕層との愛人生活には「ついていけない」のです。  結局、その男性とはお取引を解消いたしました。私のような凡人は、超がつくお金持ちに話を合わせるコミュニケーション力も、生活レベルを上げる「余裕」も、持ち合わせていなかったんですね。  今、お付き合いしていて最も楽しい顧客は、年収2000万円ほどの会社員男性(40代)です。彼は、超富裕層ではありませんが、前回申し上げた「愛人ピラミッド」で私と同じ階層におります。よって、互いに無理をしなくていいんですね。  彼は資産家ではなく働き詰めの管理職ですから、愛人同伴の長期バカンスとは無縁です。高級ホテルでのムダに長いコース料理にお付き合いする必要も、それほどありません。私と同じ会社員なので生活リズムが似ており、顧客訪問(デート)の日程調整も簡単です。お互い、忙しい合間に月2回ほどお会いするだけで、お振込額はしっかり。おまけに話が合うとなれば、もう理想のお客様でございます。  愛人業において、「背伸び」をすることが利益につながるとは限りません。自分に合う、現実的なお客様をしっかりと見極めてこそ、ラクで楽しい愛人ライフが開けるのでございます。 <文・東條才子>
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