元工場勤務者が語る、業務用製品の実力 金属をピカピカ以上に磨き上げる「グラノール」

一般洗剤ではほとんど落ちないシルバーの黒ずみが一発!

「GLANOL」公式ホームページより

 金属の汚れには、柔らかい布や一般洗剤で落ちるものあるが、中にはいくらこすっても一向になくならないものもある。シルバーアクセサリーの黒ずみがいい例だろう。この黒ずみは「硫化反応」の仕業なのだが、空気中に漂う微量の硫化物と銀が化学反応を起こすために発生するもので、一般洗剤ではほとんど落ちない。  グラノールは、これを見事に落とし、さらには薄い油膜が張られることで変色防止にも一役買う。  ホームセンターなどで売られている研磨液も大変重宝するが、グラノールがいいのは、研磨液と違い、ペースト状であること。  のびがよく、初心者でも磨きやすい。なにより、使う量がほんの少しでいいため、その道のプロですら100mlタイプ1本を使いきるのに半年を要するほどだ。数年使わずに保管しておいても品質もほとんど変わらないので、コスパはかなりいいと言える。  例えばシルバーリングの場合、チューブからほんの5ミリほどを布に取り、包み込むようにして軽く擦り磨く。  その他の金属を磨く際のコツとしては、シンクなどのような平面ステンレスの金属の場合は円を描くように、滑らかな曲線がある金属は長手方向に、形が複雑で凹凸の多いものは、竹串やつま楊枝などに布を数枚重ね巻いて磨くときれいに仕上がる。  気を付けたいのが、「宝石付き」のアクセサリーだ。グラノールは研磨剤なので、石にペーストを付けると傷つける恐れがあるため、磨く前に石の部分はマスキングテープなどで保護するといい。  メッキしてある金属には不向きだが、それを逆手に取った「メッキをはがし」にも使える。その他、使えるか不安な場合は、目立たないところで付け試しして使用することをお勧めする。  成分に石油が含まれているので、食器類を磨いた後は洗剤を使って水洗いしよう。がっつり磨いた後は、布だけでなく手も真っ黒になるが、その際は以前紹介した業務用のピンク石鹸で洗うと簡単に落ちるので、併せて使うといいだろう。 【橋本愛喜】 フリーライター。大学卒業間際に父親の経営する零細町工場へ入社。大型自動車免許を取得し、トラックで200社以上のモノづくりの現場へ足を運ぶ。その傍ら日本語教育やセミナーを通じて、60か国3,500人以上の外国人駐在員や留学生と交流を持つ。ニューヨーク在住。
フリーライター。元工場経営者、日本語教師。大型自動車一種免許取得後、トラックで200社以上のモノづくりの現場を訪問。ブルーカラーの労働環境問題、ジェンダー、災害対策、文化差異などを中心に執筆。各メディア出演や全国での講演活動も行う。著書に『トラックドライバーにも言わせて』(新潮新書) Twitterは@AikiHashimoto
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