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「敬老の日」前日の9月17日、総務省は65歳以上の高齢者の推計人口を公表しました。これによると、高齢者人口は推計で、3514万人となり、総人口全体に占める割合は27.7%となっています。また、90歳以上は206万人に上り、初めて200万人を超えました。長寿時代のライフプランは不可欠といえます。
総務省の「家計調査報告(家計収支編)」(2016年)によると、高齢夫婦の平均生活費は月額267,546円(税金など含む)です。これは現役世代の平均生活費の6~7割程度です。
公益財団法人生命保険文化センター平成28年度「生活保障に関する調査」《速報版》によると、夫婦でゆとりある老後生活を送る上で、必要と考えている金額は、日常生活費以外に月額12.8万円となっています。この使途は、「旅行やレジャー費」(60.6%)が最も多く、次いで、「身内との付き合い」(50.1%)、「趣味や教養」(49.7%)、「日常生活の充実」(49.0%)の順になっています。
総務省の同調査によると、高齢夫婦の平均収入(主に公的年金)は、月額212,835円となっています。
平均生活費が月額267,546円ですので、毎月54,711円の赤字です。平均的な高齢夫婦は、貯蓄を取り崩しながら生活していることがわかります。
仮に、65歳にリタイアして90歳まで生活を送るとすると、約1641万円準備しておかなければならない計算になります(54,711円×12か月×25年)。ゆとりのある生活を送るには、単純計算で、さらに、3,840万円(12.8万円×12か月×25年)の上乗せが必要になります。
高齢になると、医療や介護のお金もかかります。300万円~500万円程度は準備しておきましょう。大まかな目安ですが、上記のケースでは、65歳までに最低でも1600万円程度の老後資金が必要といえます。