マクドナルドとシェイクシャック。日本でも有名な2大米ハンバーガーチェーンはなぜ株価で明暗が分かれているのか?

SHAKE SHACK

photo by Shinya Suzuki via flickr(CC BY 2.0)

 マクドナルドとシェイクシャック、すなわち、既存大手ファストフード・ハンバーガーチェーンと新興高級バーガーチェーンを代表する2社であるが、米国における株価の方向が真逆となっている。  マクドナルド・コーポレーションの株価は1970年代からの長期上昇トレンドを形成している。1970年1月に0.33ドルであった株価は、2017年9月19日の終値は157.43ドルである。  一方、2015年1月30日にニューヨーク証券取引所に新規株式公開(IPO)を行ったシェイクシャックは、株式公開21ドルに対して初日の株価は公開価格から倍以上の45.90ドルで、1億500万ドルの資金調達を行い、2015年5月に92ドル台のピークに達した後は下落トレンドへと転じ、2017年9月19日の終値は31.9ドルである。

アメリカも日本も好調なマクドナルド

 日本のマクドナルドと米国株式市場でのマクドナルド・コーポレーションとは別会社である。日本マクドナルド株式会社はマクドナルド・コーポレーションとライセンス契約を締結しており、その契約に基づき システムワイドセールス(直営店舗とフランチャイズ店舗の合計売上高)の3.0%をロイヤルティとして支払っている。  日本マクドナルド株式会社は、2016年1月~12月期(第 15 期)、131億5400万円のロイヤルティをマクドナルド・コーポレーションへ支払っている。(参照:日本マクドナルド 第 15 期決算公告) 日本のマクドナルドの決算が黒字であろうが赤字であろうが、売上に応じたロイヤルティが米国のマクドナルド・コーポレーションに支払われることは注目に値する。  このように、日本マクドナルド株式会社、および、親会社の日本マクドナルドホールディングスと、米国マクドナルド・コーポレーションとは異なる会社ではある。  しかし、ロイヤルティを支払う側の日本のマクドナルドも、。2014年には、チキンマックナゲットを製造していた提携先の中国工場が、使用期限切れ鶏肉を使っていたことや、2015年には異物混入事件が起きたことなどもあり、最悪な時期があったものの、直近ではそれを脱している。  日本マクドナルドホールディングスは、8月9日の17年1~6月期の決算会見で、サラ・カサノバ社長兼CEO(最高経営責任者)は「上半期としては1店舗当たりの売上高が2001年の上場以来、最高になった」と発表した。通期の最終利益も従来予想の145億円から200億円へと今年2度目の上方修正をした。  米国のマクドナルド・コーポレーションに関しては、7月25日に発表した2017年4~6月期決算(参照:McDonald’s Reports Second Quarter 2017 Results )は、純利益が前年同期比28%増の13億9510万ドル(約1560億円)。世界全体の既存店売上高は6.6%増。米国では低価格ソフトドリンク、食材の品質にこだわったサンドイッチの新メニュー「シグネチャー・クラフテッド」により3.9%売上が増加したという。  ちなみに、「シグネチャー・クラフテッド」メニューでは、客が肉やパンの種類、トッピングを選ぶことができ、クォーターパウンダーに生の牛肉が使用される。
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日本では人気のシェイクシャックだが……
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