【現役愛人が説く経済学3】富裕層男性との独占契約を結ぶには、潜在ニーズをつかむ必要がある

男性の潜在ニーズを言語化する事前ヒアリングが顧客獲得の肝となる

 ただ容姿が好みというだけでは、すぐに競合「他者」の美人に取られてしまいますし、他に愛人を作られてしまえば、1人あたりの契約額が減額されるおそれもあります。その男性が、月々30万円を愛人との交際にかけてもよいと考えているなら、3人に10万円ずつ使うこともできれば、1人の最も優れた愛人に30万円使うこともできるのです。  特に経営者層の男性はコスト感覚がシビアですから、ニーズを満たさない女性にはビタ一文払いません。取引先を分散させず、独占契約を結んでいただくには、顧客男性のニーズを深いところで満たし続ける必要があるでしょう。  そのためには、詳細なヒアリングが最も重要です。男性の来歴、仕事内容、家族関係。そして、なぜ愛人を作ろうと思ったのか。このあたりは基本中の基本です。  難しいことに、「なぜ愛人を作ろうと思ったのか」は、男性自身もうまく説明できないことがほとんどです。  「奥さんでは満たされないから、若い女性と付き合いたいんだ」と露骨におっしゃる方はまずいません。「僕も自分で、こんなことをしているのは不思議なんだけど……」とか、「若い女性なら誰でもいいってわけではないんだけどね……」など、口ごもる方が目立ちます。  当然ですね。社会的地位のある方であればなおのこと、自らのプライベートな欲望を言語化することに壁を感じるものです。  ですから、そこを上手く表現していただけるよう、さらには言語化の過程で気持ちよくなっていただけるようなヒアリングを繰り返します。言葉にならないニーズを汲み取り、どうすればそれを自らのリソースで満たせるか考えるのが愛人の仕事だと言えるでしょう。  競合「他者」は、無数の若い女性たち。その中で私を選んでいただくには、このヒアリング過程を疎かにしてはなりません。いかに詳細なヒアリングができているかで、男性の心は独占契約へと傾くからです。  さまざまなご意見がおありかと思いますが、私にとってこうした営みは、「仕事」と表現するに十分な価値とやりがいをもたらしているものです。  「ヒアリング」は愛人活動において非常に重要ですから、今後も折に触れて具体的にご説明したいと思います。次回も是非、お付き合い下さいませ。 <文・東條才子>
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