パイロットの将来需要は14万人とも! 元レースクイーンも教える「ドローンスクール」を取材してみた

「空の産業革命」とも称されるドローンの革新性にビジネスチャンスを見い出し、異業種からの参入も相次いでいる。前出のスカイエステートも元々は不動産会社の子会社で、ドローンを使ったビル管理やインフラ点検を視野に入れてドローンビジネスに参入した。しかし現在はドローン人材の養成に注力しているという。 「弊社のスクールを通して年間300人のパイロット養成を目標としています。将来的には2020年の東京オリンピックで空撮分野を自社の人材で担いたいと思っています」(青木氏)と、鼻息は荒い。  青木氏によるとスカイエステートのような不動産業のほか、IT、建設といった業種からドローンビジネスに参入するケースが多いという。

レースクイーンから華麗なる転身! 異色の講師に聞く

 ドローンスクールジャパンではどのような授業が行われているのか。ドローン講師の柳本めぐみさんはこう説明する。 「初心者向けのフライトコース(全2日)と、より実践的なビジネスコース(全2日)があります。2つのコースを受講することで、ドローン操縦士協会(DPA)の3級が取得できるので、国交省の許可を得た上でドローンの飛行が行えるようになります。講座では、まずは座学で航空法などの基礎知識を学びます。とは言え、座学はカリキュラム全体からすると1割程度です。大半はシミュレーターや実機を用いた操縦講習にあてられます」  柳本さんによると、受講生で目立つのは建築関連の企業が社員研修の一環として参加させるケースだという。このほか、個人が趣味やキャリアップを目的に受講することもあり、個人と法人の割合は、半々くらいとのことだ。  ドローン操縦の習熟が早い生徒について、柳本さんは次のように語った。 「飲み込みが早いのは、やはりラジコン経験者ですね。あとはゲーマーの人もコツを掴むのが早いようです。ドローン操縦は自分自身の向きとは無関係に、ドローンを起点として前後左右にスティック操作することになるので、バイオハザードのようなゲームをやり込んだ人は直感的に操作が理解できるみたいです」  柳本さんから見たドローンスクール選びのポイントとは。 「都内近郊で重量200gを超えるドローンの飛行は航空法により規制されています。そのため、ドローン技術を習得するには、以前は地方にあるドローンスクールに参加するか、都内マンションなど室内で行われるドローン講習に参加するといった選択肢がありました。  前者はアクセスが大変ですし、後者は狭い場所での講習なので技術習得の面で不安が残ります。手前味噌ですが、ドローンスクールジャパンはアクセスのしやすさと広さを兼ね備えたスクールだと思っています。無料体験講習もやっているので、気軽に参加してくれたらと思います」  この日受講していた男性(20代・自営業)は「無料体験を受けてから、受講を決めました。まだまだドローン操作に不慣れな点がありますが、この講習を修了した後は趣味で空撮をしたり、何かの仕事に繋げていきたい」と語った。  同スクールの受講生の約3割が女性とのことで、ドローンパイロットの裾野は確実に広がりを見せている。スカイエステートでは今後、講習修了者の就職サポートや、ドローン人材と企業とのマッチングに力を入れていき、雇用の創出や市場の拡大を図るという。  YouTuberという、かつて存在しなかった職業が今の小学生の憧れとなっているように、ドローンパイロットが将来、子どもたちに人気の職業となる日も遠くないのかもしれない。 <取材・文/栗林 篤> 【栗林篤】 元IT企業のサラリーマン。年収300万円以下生活の傍ら、株式投資と不動産投資をはじめて、セミリタイアしてフリーライターに。優待株100超を保有、区分1貸家5アパート1を運用。公式ブログ「節約×株主優待×不動産投資でセミリタイアしたブログ 」更新中。著書『サラリーマンのままで副業1000万円』発売中
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