日本酒保存のキモは温度管理!美味しく保存するための方法とは?

日本酒の冷蔵は、まずはやれることから

 ワインセラーに相当する日本酒セラーを探す前に、やれることから始めてみたい。「生酒」および「生貯蔵酒」の冷蔵は、まずは既存の冷蔵庫を使うとよい。300ml瓶などの小さいサイズのものなら、ビールを置くところや、野菜室で保存すればOKだろう。  小さいサイズよりも一升瓶(1800ml)の方が、容量あたりの価格は下がるだろうから、一升瓶(1800ml)の「生酒」や「生貯蔵酒」を購入して、300ml瓶などに移し替えてから冷蔵庫で冷蔵するのもひとつのやり方だろう。 「ワンドアの家庭用冷蔵庫」を別途購入して、2台目の冷蔵庫を日本酒セラーとして活用する手もある。価格.comで、1ドアの冷蔵庫・冷凍庫製品一覧を見ると、3万円台から、日本酒セラーとして使えそうな1ドア冷蔵庫を購入できそうだ。  一升瓶を横にして保管すると、日本酒と蓋の部分が接触するため日本酒が劣化することが考えられる。そのため、「一升瓶を立てて保管したい!」というニーズもある。一升瓶を立てて保管できることを条件に、1ドアの冷蔵庫・冷凍庫製品一覧を見て、探していこう。

日本酒専用セラーも登場

 そして、日本酒専用のセラーも開発されつつある。なんと、あの中田英寿氏が提案したことでうまれたものだ。  2016年5月に日研トータルソーシング株式会社が発表した、元サッカー日本代表の中田英寿氏とのコラボ企画である「モノづくりニッポン e仕事×ReVALUE NIPPON プロジェクト」の第三弾として動き出していたプロジェクトで、2017年4月にはプロトタイプがお披露目されている。ステンレスの扉の中に、-5℃~15℃まで温度帯を変えられる3部屋を用意。四合瓶(720ml)は合計36本、一升瓶(1800ml)で16本を収納可能であるという。  日本酒全体の国内出荷量は減少傾向にあるものの、特定名称酒(吟醸酒、純米酒等)の出荷量は堅調に推移しており、消費者の志向が量から質へと変化してきているという。また、海外への輸出については、日本食ブーム等を背景に近年増加傾向にあり、平成27年の輸出数量は18180klと、この10年で倍増しているという。(参照:農林水産省資料)  こうした背景を受けて、日本酒の貯蔵に関連して、専用セラーや小型冷蔵庫も注目が集まってくるかもしれない。 <文/丹羽唯一朗>
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