【健康志向食品市場の成長】トクホの茶系飲料を筆頭にドリンク系が牽引

お茶系

photo by Pen Waggener/flickr

 11月28日、富士経済は健康志向食品市場のリサーチ結果をまとめた報告書を発表した。  それによれば、2013年の市場は前年比6.8%増の1兆2,485億円だったが、2014年はそれをさらに上回り、1兆2,889億円(前年比3.2%)の成長が見込まれるという。  その成長の原動力となっているのが、ドリンク系の健康食品だ。  滋養強壮分野では、相変わらずエナジードリンクの伸長が続いている。しかし、「レッドブル」(レッドブル・ジャパン)や 「モンスター」(アサヒ飲料)がラインアップの拡充で実績を伸ばしているものの、新規参入組も増えてきたことで徐々に淘汰されるブランドも出ており、ブランドにより明暗が分かれている。  生活習慣病予防効果を謳うドリンクも好調で、血糖値改善の「三ツ矢サイダ ープラス」(アサヒ飲料)や体脂肪“分解”を訴求した「伊右衛門 特茶」(サントリー食品インターナショナル)、中性脂肪と血糖値の改善を訴求した「アサヒ食事と一緒に十六茶W」(アサヒ飲料)や「からだすこやか茶W」(コカ・ コーラシステム)といったトクホの茶系飲料だ。特に2014年のトレンドとしては「中性脂肪値」と「血糖値」の改善を訴求した商品が注目株だという。  これ以外にも、美肌効果分野では8割がドリンク系となっており、スティックゼリー系などは淘汰されつつあるという。  また、暑い夏を象徴するように、マルチバランス分野では熱中症対策をコンセプトとした「サントリー GREEN DA・KA・RA」(サントリー食品インターナショナル)や「キリン 世界のkitchenから ソルティライチ」(キリンビバレッジ)が浸透し、止渇、水分補給の需要を大きく取り込み好調な数字を残した。 <取材・文/HBO取材班  写真/Pen Waggener