Tzido / PIXTA(ピクスタ)
「分解スキル反復演習」の参加者から相談を受ける内容に、「メールでのアポイントメントの調整に時間がかかる」という意味のものがある。日程調整に時間がかかってしまったメールを拝見すると、調整ができぬままに何往復もメールのやりとりをしている。
そして、それらのメール文章には、共通の特徴があることがわかってきた。その特徴とは、依頼した側も、依頼された側も、候補日時を示さないということだ。実例をみてみよう。
【依頼した側】
ミーティングを実施したいのですが、いつ頃がよろしいでしょうか?
【依頼された側】
来月あたりがよいです。
【依頼した側】
来月ですとどのあたりでしょうか?
【依頼された側】
来月の前半ですね。
【依頼した側】
月の第一週はいかがでしょうか?
【依頼された側】
来月の第一週はむずかしいです?
この例は、初めの依頼メールの際に、「○月○日はどうですか」というように具体的な日程候補を示せば、それに対して、是非の回答が得られたはずだ。
次の実例のとおり、依頼した側が最初に示した候補日時の中で決めることができれば、一往復でスケジュールが決まる。最初に示した候補の日時の中で決まらなかったとしても、二往復で決まる可能性が高くなる。
【依頼した側】
ミーティングを実施したいのですが、以下の日時はいかがでしょうか
・7月4日(火)13時から15時、17時以降
・7月6日(水)午前
・7月7日(木)11時以前
【依頼された側】
7月6日(水)10時から11時でお願いします
一往復で決まらなくても、具体的な候補日維を示せば、次のように、二往復で決まる可能性は高い。
【依頼した側】
ミーティングを実施したいのですが、以下の日時はいかがでしょうか?
・7月4日(火)13時から15時、17時以降
・7月6日(水)午前
・7月7日(木)11時以前
【依頼された側】
水曜の午後、木曜の午後が都合がよいのですが、むずかしければ、火曜日の17時から18時で調整しましょう。
それでは、なぜこうした具体的な日程候補を示すことができないのだろうか?