こうしたメールのやりとしをした依頼した人たちに、なぜ具体的な日程候補を示さなかったのかと聞くと、次のような答えが返ってきた。
○相手の都合もしらないのに、日程候補を示すことは失礼だ
○こちらからご都合をう伺うのだから、相手の都合を聞くのは当たり前だ
○相手が会ってくれるかどうかもわからない。だから漠然と聞くことがよい
○いきなり日程候補を示して、押し付けがましく思われ、返信自体がないことは避けたい
要は、日程候補を示すということで、踏み込み過ぎないか、押し付けがましく思われないかという懸念により、漠然としたご都合伺いのメールになっているようだ。それでは、もし、具体的な日程候補を示すことができて、なおかつ、押し付けがましくないメール表現ができるとしたら、そのメール文章を試してみたいと思わないだろうか。
「分解スキル反復演習」では、そのメール文案の実際に使用している例を共有し合う。次に紹介するメール文案は、コンサルタントやトレーナーが頭の中や理屈で考えた内容ではなく、海外事例を翻訳したものでもなく、日本のビジネスパーソンが日頃から使用している文例である。
それも、特別なビジネスパーソンが開発した文例ではない。スケジューリングを主な仕事とする、派遣社員のアシスタントが、日頃の工夫の中で使用するようになった文例も含まれている。