米英の大手銀行トップらも騙されたなりすましメールの恐怖! 防衛対策は経営陣にこそ必要

経営陣こそ研修を受けなければいけない

「なりすましメール」で一番注意が必要なのは、ズバリ経営陣。  特に、最高経営責任者(CEO)、最高財務責任者(CFO)、及び周辺者は危ないです。このような経営陣の周りには、「権力」と「カネ」が集まるからです。  よくあるのが、CEOになりすまして、財務担当者にお金の送金をさせるというパターン。  例えば昨年、ドイツのレオニという大手の会社がこの手の被害にあっていますが、なんと4000万ユーロもの詐欺にあっています。  また、CEOになりすますだけでなく、会長になりすましてCEOをだますというケースも今後は考えられます。  現に、上記のバークレイズ及びシティグループのケースでは、会長になりすました犯人がCEOとメールのやり取りをしています。 「なりすましメール」や詐欺被害の研修は、従業員レベルだけでなく、「権力」と「カネ」の一番集まる、経営陣に対してこそ行われる必要があると筆者は考えています。 <文/岡本泰輔> 【岡本泰輔】 マルチリンガル国際評論家、Lingo Style S.R.L.代表取締役、個人投資家。米国南カリフォルニア大学(USC)経済/数学学部卒業。ドイツ語を短期間で習得後、ドイツ大手ソフトウェア会社であるDATEVに入社。副CEOのアシスタント業務などを通じ、毎日、トップ営業としての努力など、経営者としての働き方を学ぶ。その後、アーンスト&ヤングにてファイナンシャルデューデリジェンス、M&A、企業価値評価等の業務に従事。日系企業のドイツ企業買収に主に関わる。短期間でルーマニア語を習得し、独立。語学コーチング、ルーマニアビジネスコンサルティング、海外向けブランディング、財務、デジタルマーケティング、ITアドバイスなど多方面で活動中。
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