セガサミーの里見会長はカジノ運営に関わる日本での展開について「セガサミーグループは、将来、統合型リゾート・エンターテイメント企業として、日本のIRにも参加したい」とし、まずは日本人が「パラダイスシティ」において、IRを体験し、楽しんで欲しいとした。その上で、セガサミーホールディングスに対する国内IRへの期待を持ってもらうことが大事だとした。
また、同社・里見治紀社長も「日本のカジノ、IRに対する反発は、知識や経験の不足に起因する部分が大きい」とし、「日本では多くの企業がIR事業への関心を持つ一方で、カジノ運営からは距離を置きたがる傾向にある」と分析した。その上でセガサミーがしっかりとした経験と責任を併せ持つ運営母体として取り組んでいけるということをアピールした。
国会では「IR実施法」に先立って、「ギャンブル等依存症対策法案」の議論が継続的に行われている。この国会で対策法案が通過すれば、次は「IR実施法」へと一気に加速する。
政界への太いパイプも持つと言われる、セガサミーの里見会長。日本版カジノのスタートでは、実績のある海外の運営会社の参入が規定路線とされているが、今後の展開をも見越し、セガサミーは着々と布石を打ち続けている。
<文・安達 夕>