カナダがAI推進に100億円超の予算……トロントに世界最高レベルの研究所オープン

103億円をAI推進に投入

 オンタリオ州キャスリーン・ウィン首相は、「人工知能とディープラーニングは、人々の生活に大きく貢献します。この分野の最も優秀な人材を世界中からオンタリオ州に誘致することで、これら最先端技術を州の人々の生活を向上するために生かしていきます。また、今回の投資は、イノベーション経済におけるグローバル・リーダーとしてのオンタリオ州の立場を更に強化するものです」と、設立の意義をコメント。  ベクター研究所で研究所主任科学顧問に就任したジェフリー・ヒントン氏は、「ディープラーニング分野での応用可能性は無限大です。今こそ、私たちが研究をリードし、AIの将来を形成すべき時だと考えています。ニューラル・ネットワーク技術を、医療や化学の発展、そして経済活動の強化など、応用可能な新しい分野へ開拓していく必要があります。ベクター研究所の設立により、モントリオールやエドモントンの研究所の協力を得て、私たちはここカナダのトロントでそういった活動を実現していけるでしょう」と今後について言及した。  なおカナダ政府は今年度、1億2500万カナダドル(103億円)をAI推進戦略「Pan-Canadian Artificial Intelligence Strategy」の予算として計上していて、ベクター研究所プロジェクトは、その戦略のその柱のひとつになる。ベクター研究所は、AIを全産業において商業化するために、医療、銀行、会計、保険、小売り、通信、製造、技術、運輸、鉱業、建設及びロジスティックスなど各分野のパートナーと協力していく計画だ。 <取材・文/ロボティア>編集部> 【ロボティア】 人工知能(AI)、ロボット、ドローン、IoT関連のニュースを配信する専門メディア。内外の最新技術動向やビジネス情報、ロボット時代のカルチャー・生活情報をわかりやすく伝える。編集長は『ドローンの衝撃』(扶桑社新書)の著者・河鐘基が務める。https://roboteer-tokyo.com/ ※ロボティアでは、今回の記事のほかにも下記のような記事を掲載中 ・孫正義氏が再び首位へ……日本長者番付 2017をフォーブスが発表吉野家が食器洗浄ロボット「CORO」導入……78%工数削減目指すAIが障害者雇用を推進させる…米国での医療費削減効果は約2兆円
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