良質な記事と検索上位に上がるようなSEO対策、読者の欲求をしっかりと捉えるということが人気サイトを運営するコツだというが、簡単なようで難しい。しかも、バンコクという狭い地域。誰も手をつけていないジャンルを開拓するのは困難だ。
バンコクには日本語フリーペーパーが多数あるし、在住者あるいは観光リピーターが独自の目線でたくさんの事柄を記事にしている。筆者も在住15年。タイ語もかなりできるのでタイの奥へと足を運ぶこともあるが、「日本人の客は初めて」と言われることは100軒に1軒もないほどだ。
ブログの細分化の要因には、探究心の強い日本人の自己顕示欲の表れもあるのかもしれない。
そんな細分化されて、なかなか新たにブロガーとして名をあげるのが難しいタイにおいて、前出の西尾康晴さんがある人物像がこれからブロガーとして台頭すると見ている。
「それは日系企業駐在員の奥様方です」
滞在ビザの関係もあって企業駐在員と帯同してきた家族はタイで働くのは困難だ。そもそも企業駐在員はそれなりに給料も高く手当もあり、主婦は悠々自適で時間がたっぷりある人が多い。しかも、タイ語学校に通ってタイ語を習得する人も少なくない。雑貨や飲食店なども家族や友人らと行き尽くし、その先にある世界を求め始めて、それをブログに書き留める。雑貨、飲食、文化。様々なジャンルでかなり突っ込んだものを書くようになっている。
「主婦の方で唸らせるようなものを書いている人がすでにいますね」
筆者もバンコク郊外のタイ製品展示即売会を見に行った際、日本人バイヤーは予想していたが、最も多かったのは日本人女性だった。雰囲気からして駐在員の奥様たちである。彼女たちは特定のブランドの展示場に群がってはいたが、中にはどう見ても転売目的で大量購入している人もいた。雑貨店と特約している女性もいるのかもしれないが、全員が全員、納入先を確保しているとも思えない。おそらくネットで販売するのであろう。それほど日本人女性のパワーはすごい。
そんなバンコク専業主婦たちの底力が今後、タイ・ブログ業界を席巻するのかもしれな
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屋台での食事は日本のタイ料理店にはない品目やおもしろさがある
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タイ人は子どものころから屋台になれているが、タイ人でも体調を悪くする人もいて、必ずしも安全だとは言い難いのが現実でもあるが
<取材・文・撮影/高田胤臣(Twitter ID:
@NatureNENEAM)>