ETFを活用するヘッジファンドの帝王レイ・ダリオの運用スタイル

ETFを使った特徴あるポートフォリオ

 ブリッジウォーター・アソシエイツのポートフォリオは、実に特徴がある。2016年12月時点の上位組み入れ銘柄は以下のとおりである。(参照:マネックス証券「iBillionaire」)上位10銘柄の内、個別銘柄はアップルとマイクロソフトの2銘柄だけで、他の8銘柄は全て上場投信(ETF)である。しかも、エマージング・マーケットの株式を対象とするものが大半を占める。 1位:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)31.34% 2位:iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)23.17% 3位:SPDR トラストシリーズ1(SPY)21.44% 4位:iShares Core MSCI Emerging Markets(IEMG)2.30% 5位:iシェアーズ MSCI ブラジル・キャップト ETF(EWZ)1.68% 6位:iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)1.09% 7位:iシェアーズ MSCI 韓国キャップト ETF(EWY)0.94% 8位:アップル(AAPL)0.46% 9位:マイクロソフト(MSFT)0.39% 10位:iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)0.37%  上記のETFの組み入れが、いかに特徴があるか、ウォーレン・バフェット氏のポートフォリオと比較したい。ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャ・ハサウェイのポートフォリオは、上位から、クラフト・ハインツ(KHC)19.21%、ウェルズ・ファーゴ(WFC)17.86%、コカコーラ(KO)11.21%、アイビーエム(IBM)9.11%、アメリカン・エクスプレス(AXP)7.59%、フィリップス66(PSX)4.71%、アップル(AAPL)4.49%と、個別銘柄のみの構成(参照:マネックス証券「iBillionaire」)であり、ETFは含まれない。  上記の通り、レイ・ダリオ氏は、新興国市場をポジティブに見ており、エマージング・マーケットを対象とするETFが保有銘柄の大部分を占め、金額ベースで個別株への投資が少ないのが特徴である。
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レイ・ダリオによるマーケットへの見解
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