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液晶テレビ・プラズマテレビ、太陽電池、カーナビなどかつて世界市場を席巻した日本製品。しかし、ここ数年は安価かつ高品質の海外メーカーに押されており、現在経営再建中の東芝の例を出すまでもなく、国内メーカーは苦境に立たされている。
そんななか、いまだに日本製品が世界で高いプレゼンスを誇るのが、デジタルカメラの分野だ。キャノン、ニコンの圧倒的2強を筆頭に、ソニー、パナソニック、オリンパスなど日本製デジタルカメラが世界シェアの約80%を占める。
とはいえ、スマートフォンのカメラ性能が進化するなか、デジタルカメラの市場そのものは縮小傾向にあるといえる。
世界的マーケティング・リサーチ企業の日本法人・Gfkジャパンは2月24日、2016年の「グローバルのデジタルカメラ販売動向」に関する調査を発表した。
同調査によると、デジタルカメラの世界的な販売数量は、前年比25%減の3500万台、金額にして13%減の153億USドル(約1兆7156億円)と、かなり厳しい数字が現れた。
とりわけヨーロッパや北米での売上減は顕著。地域別の主要マーケットを見ても、西ヨーロッパの数量は前年比24%減、北米でも前年比18%減と大幅に落ち込んでいる。
一方で、新興国バブルに湧くアジアのマーケットも厳しい数字が並んだ。世界最大の市場である中国も、数量は前年比23%減、日本も前年比22%減するなど縮小傾向が現れた。