ドンキ「58分配達サービス」登場!広がる高速配達サービス、どれがオトク?

ネットスーパーの雄イオンとの比較は?

ドン・キホーテは総合スーパー「サンバード長崎屋」などの買収後、生鮮食品の販売にも力を入れている

 それでは、ネットスーパー業界の最大手であり、業界のプライスリーダーにもなっている「イオンネットスーパー」と「マジカ・プレミアム・ナウ」との比較はどうであろうか。 「イオンネットスーパー」で送料が無料となる条件は、5,000円以上を購入した場合(配達時間は3時間以内の地域が多い)。  一方の「マジカ・プレミアム・ナウ」の場合、2,500円以上を購入し、2時間毎配送便を利用するならば送料は無料となる。「イオンネットスーパー」にとって「マジカ・プレミアム・ナウ」のサービス拡大は大きな脅威となることは確実で、今後は料金体系の変更なども余儀なくされる可能性がある。  しかし、ネットスーパーの魅力は「配達速度」だけではない。イオンをはじめとしたネットスーパー各社では、スーパーマーケットならではの「魚の調理サービス」や「お惣菜の量り売り」などを実施しているところも多くある。  今後「マジカ・プレミアム・ナウ」や、将来的にはアマゾンなどの競合他社でもこのようなサービスが行われるようになるかどうかは不明であるが、競争が激化するなか、送料の値下げや配達時間の速達化には限界があるネットスーパー運営企業であってもこうした「きめこまやかなサービス」や「店舗独自のこだわりの商品」の拡充により、各社の差別化が進む可能性が高い。 「2時間半」「1時間」「58分」と、各社が凌ぎを削る高速配達サービス。商品が早く届くのは嬉しい反面、実際のところ「そこまで急がなくても…」という声も少なくない。  各社ともに「急がなければ送料は無料」「購入額が多ければ送料は無料」というところも多くあり、結局のところ、一番賢い使い方は、まず「何時間以内に配達してもらう必要があるか」を最初に考えたうえで、「生鮮食品が必要か」「購入額が多いか少ないか」「独自の魅力的なサービスがあるか」などによって、それぞれの配達サービスを上手く使い分けることではないだろうか。  もちろん、アマゾン、ヨドバシカメラ、ドン・キホーテ3社の高速配達サービスとも「対象エリア外」の筆者にとってみれば、まず忘れてはならないことは「配達エリアの確認」であるのだが……。 <取材・文・撮影/都市商業研究所都市商業研究所 若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken」 ※都商研ニュースでは、今回の記事のほかにも下記のような記事を掲載中 ・ニトリ渋谷店、2017年6月ごろ開店-丸井・シダックス跡に「都心初」単独旗艦店ライザップ、ジーンズメイトを子会社化北千住マルイ、12月9日リニューアルオープン――レストラン街など全69店舗を刷新
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