月産わずか3000本!老舗文具メーカーが生み出した究極の折れないシャープペンシル

こだわった”筆記感”

 減り具合に合わせてペン先のパイプがスライドし、最後まで芯を折ることなく書き続けられる「オレンズシステム」。そして、ペン先のパイプが紙面から離れるたびに自動で芯が出てくる「自動芯出し機構」。この2つを搭載した「オレンズネロ」だが、開発部の担当者によれば、ぺんてるすべての商品にも共通する”あるこだわり”も「オレンズネロ」に込められているという。   「ぺんてる社内では、シャープペンシルの書きやすさのことを特別な言い方で”筆記感”と呼びます。これはうまく数値化できない指標なのですが、何度も繰り返して書き心地を確かめることにより、どの商品も書きやすい、筆記感に優れた商品になるようこだわっています」(シャープ企画開発部の伊藤好和氏)  そう語るとおり、まさにこだわり抜いたぺんてるの逸品「オレンズネロ」。大量生産が難しいため、発売からしばらくは大型店600店舗で限定販売になるとのことだ。  昨今のメールやSNS文化の浸透にもかかわらず、いまだに売上を伸ばしているシャープペンシル。その背景には、メーカー各社の絶え間ない技術革新が隠されているようだ。

ぺんてる商品開発本部のスタッフの方々

<取材・文/井野祐真>
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