日産、EV使用済みバッテリーを活用して節電システムを目指す

日産リーフ 11月13日、日産自動車と4Rエナジーは、エナリスと協力して、電気自動車「日産リーフ」の使用済みリチウムイオンバッテリーを複数組み合わせ、大容量蓄電池システムとしてビルの電力マネジメントに活用する実証実験を行うと発表した。  エナリスは、新電力の需給管理代行業務などを通じて培った需要予測や気象予報士による発電予測など、 エネルギーの流通情報に関する独自の技術と経験を有している。  この実験で使用されるシステムは、エナリスが提供する電力供給側からの要請に基づき、需要側の消費パターンを変化させることで、需給バランスを保つ「ディマンドリスポンス(DR)サービス」と、日産の先進技術開発センターに集められた24台分の「日産リーフ」の使用済みリチウムイオンバッテリーを対応させる。実験では、電力供給を滞らせることなく電力料金を削減できる大容量蓄電池システムの利用方法を検証する。    今回の実証実験は、電力の需要側と供給側の両者にメリットがあるビジネスモデルの構築を目指しているという。うまくすれば、将来的に需要側である事業所等がリスクや投資負担の懸念なしで電力料金を最大10%削減することが期待できる一方、供給側はDRによるインセンティブを得る事ができ、同時に需給バランスを適正な状態に保つことができるようになるという。 <取材・文/HBO取材班>