伸びつつある「キャンピングカー」市場。その理由は?

シニア層の増加が後押し

 それでは、なぜ、キャンピングカーの市場は拡大しているのであろうか?  2015年調査では、キャンピングカーユーザーの年齢は60歳代が中心であり、構成比は、50歳代が31%、60歳代が39%を占める。2011年調査と比較して、30歳代および40歳代のユーザー構成比が減少し、50歳以上の構成比が増加していることがわかる。  また、キャンピングカーの主要ユーザーは、50歳以上の「子育ての終わった夫婦」である。キャンピングカーの購入動機は、「夫婦2人で旅行を楽しむため」の回答が最も多い。2番手は「子連れのファミリー」ユーザーとなっているが、今後こうした元気なシニア層が増えていくことを考えると、キャンピングカー市場はますます拡大していく可能性がある。  キャンピングカーが選ばれる理由としては、「乗用車よりも断熱性が高いので、休憩や仮眠するときに温かくて快適」、「ベッド等を備えたキャンピングカー独特の宿泊・休憩機能を生かせば、公共交通機関でのアクセスが厳しいような目的地に容易にアクセス可能」、「エンジンを止めても快適・安全に作動する静粛性に富んだキャンピングカーならではの装備としてFFヒーター」などが理由として挙がっている。(参照:「日本RV協会」)  上記の理由から、「公共交通機関でのアクセスが厳しいような目的地でもアクセスできるキャンピングカーの機動力の高さ」が評価され、6割以上のユーザーが、国内の観光旅行シーズンとしては交通アクセスで不利と思われる冬にもキャンピングカー旅行を計画していたことが判明している。
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レンタル事業への新規参入も
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