「日本国」に依存した試算運用を見なおせ
2014.11.17
多額の住宅ローンを抱えたまま、資産運用を考えるのは間違った考え方だと指摘するぐっちーさん。また、円安トレンドになった今。そもそも円で資産を形成することはどうなのだろうか?現状でのベストな資産運用の形を提言する。
(現役金融マン ぐっちー氏)
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では、そのほかの皆様はいかがでしょうか。日常は日本語で会話をして、日本の会社にお勤めになり、お子様も日本の学校に通い、日本の医療制度のお世話になり、結局日本という国に何から何まで依存していませんか? 俺はアメリカの会社に勤めている、と言う方も給料は日本円でもらっていませんか?
何が言いたいかというと、この記事を読んでいただいているほぼすべての皆様は固有の資産のみならず、人的資本(皆様自身)まですべて日本という国に依存しているという事実なのです。それらはすべて日本円という通貨で縛られており、日本円が価値を失えば何もなくなるということを意味します。
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円安になれば輸出が増えて景気が良くなる……というのが某経済新聞のロジックですが、それはイコール皆様が稼いだ円の価値が下がるということであって、決して喜ばしいことではありません。しかもほぼ100%日本円という資産しか持っていない状態だと、日本に何かがあれば自分も同時に資産を失うことを意味しています。
ここまでお話をすればおわかりと思いますが、会社から年金まで何から何まで、人的資本と資産を日本に依存しているとなると、逆に資産運用する余裕があるならば、それは世界最強の通貨であるドルに転換するべきです。ローン組の人はおそらくどんなに頑張っても全資産の10%もドルにはできないでしょうが、それが最大のリスクヘッジになることをお忘れなく!
【今週の数字】
米ドル/円のレート
112円31銭(11月1日現在)
日銀が追加の金融緩和に踏み切ったことで、相場に影響が出た。円相場はおよそ6年10か月ぶりに1ドル=112円台まで値下がりした
【選者】現役金融マン ぐっちー氏
ウォール街で20年生きてきたノウハウからブログを執筆するアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://sweetpoolside.jp/)を主宰している
図版/ミューズグラフィック
円安状態での資産運用を間違うことなかれ!【後編】
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