[悩み]「FXを取引するうえで、どんなニュースや情報源に注目して見ていればよいでしょうか?」
FXの達人である3人が、口を揃えて情報源にしていると話したのは、ほかでもないSNS“ツイッター”だ。
「やっぱり、ツイッターが速報としては、一番速い気がします。僕も含めていろんな人がつぶやいているから、見ているだけで勉強になる」(田向氏)
情報収集に欠かせないインフラツールになっているのだ。
「ツイッターとFX会社の速報を見れば十分だと思いますね。あと、余裕があれば金利の動きにも注目してください。為替は各国の金利関係によって動きます。今はアメリカが金利を上げそうで日本はマイナス金利政策なので米ドル/円は円安ドル高です」(為替ディーラーの井口喜雄氏)
FX口座を開いたら、一緒にツイッターアカウントも取ってFX関係者をフォロー。情報を追いかけよう!
[悩み]「押し目を待っていても、押し目の水準に来ない。反対に押し目だと思って買ったら下がり続けたり……。見分けるための方法はありますか?」
“押し目待ちに押し目なし”という格言もあるが、どう対処したものか。
「この判断は我々プロも難しいと思っているところ。見分けやすいのは、フィボナッチを使った分析です。相場は一方向だけに動くのではなく上がっては下げる“戻り”の動きがある。高値と安値の値幅から、戻りの水準がどこになるのかを見ます。ポイントになるのは38.2%と50%ですね。ここまで戻すか否かに着目です」(西原氏)
フィボナッチ数列とは「1、1、2、3、5、8、13……」と続く数列で自然界に多く存在する。それをFXにも当てはめたものだ。戻りの水準を見るために多数の相場関係者が使っているので、覚えておいて損はないはずだ。
フィボナッチ数列をFXのチャートに当てはめたもの。高値と安値でポイントを取り、次の動きがどのレベルで推移するかを予測する。38.2%や50%、61.8%が見られるポイント
[悩み]「各通貨に相関関係はありますか? 覚えておいた方がいい相関関係などはありますか?」
「通貨によって相関関係はあります。例えば、円絡みの通貨は連動しやすいところがあったり、資源国通貨もそれぞれに相関があったりします。ただそれだけで動くものでもありません。相関性は、初心者の間は考えなくてもよいと思います」(井口氏)
通貨の相関関係まで連動して考えるのは上級者のなせるワザ。ひとまずは横に置いて徐々に勉強しよう。
【西原宏一氏】
プロトレーダー。CKキャピタル代表取締役。元シティバンクの為替部門チーフトレーダー。ロンドンやシンガポールのファンドとも交流を持つ。市場のライブな情報がわかる有料メルマガも配信中
【田向宏行氏】
個人投資家。起業家として活躍後、事業譲渡し専業のFXトレーダーに転身。有名為替ディーラーとの親好も深い。独自の虹色理論を解説するブログ「虹色FX」やツイッターも人気を博している
【井口喜雄氏】
為替ディーラー。トレイダーズ証券所属の現役為替ディーラー。米ドルや欧州通貨を中心に業務を行う。ファンダメンタルズから見た為替分析に精通し、テクニカルを利用した短期予測にも定評あり
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