一方のショップの展開については、ZARAが店舗数の増加で力をいれているのが中国とロシア市場である。
特に、中国においてはユニクロと熾烈な戦いを展開している。その影響もあって、今年の中国でのショップは<41店舗加えて、607店舗>になっている。(参照:「
El Pais」)
一方のユニクロは<今年8月までに中国で472店舗>を構えている。(参照:「
ファストリテイリング」)
しかし中国では、品質面についてはユニクロの方が上という評価が徐々に浸透しつつあるという。
一方、ロシアは今年<44店舗増えて、529店舗>になっている。因みに、日本は<5店舗増えて、150店舗>を数えるまでになっている。(参照:「
El Pais」)
米国でのZARAの店舗数が76店舗と比較的に少ないのは、米国には地元のライバル企業が多数あるということで進出を遅らせていたのが要因だ。しかし、Guessなど地元企業の体制の改善が要求されている現在、ZARAは市場をセグメントしながらも積極的に米国市場での販路拡大に動いている。中国、ロシアに次ぐ第3の市場として発展させたいとしている。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。