’15年12月の日銀会合時点の米ドル/円は半年ほど前に米ドルが高値をつけ、下落トレンドに転じつつあるタイミングだった。
「あのときは日足の高値である123.75円にきれいなレジスタンスラインが引けたので戦略が立てやすかった。日銀発表で瞬間上昇したら『レジスタンスラインの手前で売り、ラインを越えたら損切り』です。黒田総裁は補完措置を発表し123.55円まで急騰しましたが、すぐに上昇の勢いが弱まった。それを見て、ほぼフルレバで3000万ドルの売りです」
ラインの10pips上で損切りしたとすると、3000万通貨取引なら損失は900万円になる。
「一方で1円下に動けば利益は3000万円ですから、リスクとリターンの効率はいい。このときは数日ホールドして2円ほど下で決済したので、6000万円の利益になりました」
普段は戻り売りが基本のspring氏だが、急落の場面ではブレイクアウト狙いも。英国民投票時、売りの根拠となったのは5分足の直近安値に引いたサポートラインのブレイクだった
大きなトレンドに順張りしての押し目買い、戻り売りがspring氏の基本形となる。
「押し目や戻りの目安となるのが、チャートに引いたライン。ラインぎりぎりまで引きつけてフルレバに近い量でエントリーしていきます。ただ、それだけだとラインを一気に突き抜けてエントリーして即損切りされる『串刺し』になるリスクがある。そのためエントリーでは5分足の動きを重視します。ライン手前で5分足がレンジのような動きとなり、ラインが効いているのを確認してから入ります」