ブータンで4G競争が激化。しかしネット普及はブータンにとって諸刃の剣の側面も

4Gで現状打破を狙う民間事業者

Tashi InfoCommの本社併設直営店では4Gを大々的に宣伝

 世界各国で高速通信を実現するLTEの導入が進んでいるが、ブータンでも導入済みだ。  国営事業者のBhutan Telecom(ブランド名:B-Mobile)は2013年10月に4GとしてLTEを導入した。しかし、LTEの加入数は2015年末時点でわずか835件、携帯電話サービスの全加入数のうちLTEの加入比率は約0.12%とあまりにも寂しい数字だ。インターネットの普及率が高くないブータンでは高速通信を求める消費者が少なく、LTEのエリアは首都・ティンプーのみで大々的な宣伝は実施せず、需要の低さと消極的な姿勢のためLTEの加入数は伸ばせていない。  そんなブータンも2016年に大きく変化した。民間事業者のTashi InfoComm(ブランド名:TashiCell)が2016年4月に4GとしてLTEを導入した。ティンプーを含む3都市でLTEを導入し、その後に2都市を追加した。後発ではあるが大々的な宣伝を繰り広げ、一気に4Gで攻勢をかけてきた。インターネットの普及率は上昇で高速通信の需要が高まると判断し、さらにシェアを拡大する狙いがある。

パロにあるTashi InfoCommの直営店も伝統的なデザインに仕上げられており、景観を損なわない

 なお、ブータンの携帯電話事業者はBhutan TelecomとTashi InfoCommの2社で、携帯電話サービスの加入数シェアは2011年末時点でそれぞれ8割弱と2割強、2015年末時点で7割強と3割弱となり、Tashi InfoCommは徐々にシェアを伸ばしているが、依然として大幅なリードを許していることに変わりない。
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高速通信4Gの競争が激化
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