コピペサイトで炎上中のDeNA、苦しい経営実態を数字で読み解く

 大手ITベンチャーのDeNAが揺れている。同社の新規事業の柱であった「キュレーションプラットフォーム事業」に属する10媒体のWebメディアのうち、9つは全記事が非表示に、残る1つの女性向けメディア「MERY」も9割以上の記事が非表示となり、広告主や広告代理店にも動揺が広がっている。同社が多額の特別損失を計上する恐れもある。
渋谷ヒカリエ

DeNA本社が入る渋谷ヒカリエ photo by Kakidai CC BY-SA 3.0

医療メディア「Welq」の問題点

 もともと医療関係者が監修するわけでもなく、信憑性に甚だしく問題がある記事を大量生産してGoogle検索で上位に表示されることが多い医療情報メディア「WELQ」に対して批判が集まっていたところ、有名ブロガーやネットメディアの追及によって、ライターに安価で「コピペ」の記事を書かせるずさんなコンテンツ制作の体制が明らかになり、会社側が対応した形だ。  ゲーム事業がじわじわと衰退してきた同社にとって、キュレーションプラットフォーム事業は決算説明資料でも「2−3年後の成長ドライバー」と位置付けられるなど有望な分野とされていた。その影響はどれほどなのだろうか。改めて決算書からDeNAの数字を追いながら考察した。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=119812 ’13年3月期に25%以上という非常に高い純利益率を記録して以降、ゲーム事業の頭打ちに伴って、DeNAの純利益率はほぼ一直線の右肩下がりを続けてきた。’16年3月期には全盛期の約4分の1にまで落ち込んでいる。
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成長著しい新規事業セグメント
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