一方、堅実トレードで同じく60万円の利益を出したのはガラケートレーダー氏。マイナー通貨のトレードを得意とするトレーダーだ。
「スワップ金利狙いで、下げた高金利通貨を買っていこうと50銭刻みでいくつも指値を入れていたんです。ドル/円が急落するリスクオフ相場で、その指値が刺さり、その後急反発で一気に利益が乗りました。正直、私の場合は単に運がよかっただけ(笑)」
そう笑うガラケー氏だが、安値で買えた南アフリカランド、トルコリラ、ブラジルレアルは、値を戻したところでしっかり利確。「トランプの国債発行を伴う大規模な財政出動で長期的にはアメリカの金利上昇が予想されることから、資源国通貨の上値は重たくなると判断した」(ガラケー氏)とのこと。
対照的にアグレッシブなトレードで“ミリオン”を達成した人も。トレード歴2年弱で「億り人」となったトトロ氏だ。
「トランプ優勢が報じられて以降はスプレッドが広すぎて何度もエントリーチャンスを逃しました。私のトレードは200~400枚の大ロットで5pips程度の利幅を繰り返し取りにいくスタイルなので、エントリーしづらかった。トレードがかみ合いだしたのは14時以降にドル/円が反転してから。スプレッドが安定しだしたので、そこからフル稼働。深夜にかけて200回はエントリーしたはずです。最終的にその日の収支はプラス382万円でした」
サラリーマンの平均年収近くを一日で稼いだトトロ氏だが、「これだけの大相場だったら、もっと利益を伸ばせたはず」と反省しきり。バカ勝ちトレーダーは一日にしてならず……なのだ。
【かぶ1000氏】
2億円株トレーダー。バリュー投資を得意とする専業投資家。中小型の個別株で約2億円のポジションを保有中。大相場ではヘッジに先物を利用。ブログ「
かぶ1000投資日記」
【テスタ氏】
10億円株トレーダー。元パチプロ。個別株のデイトレで今年、資産10億円の大台に。ツイッター「@tesuta001」とブログ「
テスタの株日誌」でもトレードの詳細を配信中
【ぶせな氏】
1億円FXトレーダー。FXを開始して8年で億超えを達成。「F
X億トレーダーぶせな『スキャルピング』『デイトレード』ブログ」の名のとおり、スキャルとデイトレが中心
【ガラケートレーダー氏】
兼業トレーダー。高金利通貨でのスワップトレード等で数千万円の資産を築いたサラリーマン投資家。ブログ「
ガラケートレーダーのFX副業で年収をこえよう!」
【トトロ氏】
2億円FXトレーダー。’13年末に1000万円を元手にFXを開始してわずか2年で億超えを達成したスキャルパー。「
FXのスキャルピングで億トレーダーを目指すトトロの奮闘日記」
取材・文/高城 泰(ミドルマン) 池垣 完(本誌) 図版/ミューズグラフィック 写真/Gage Skidmore on flickr (CC BY-SA 2.0)