観光案内所をHISがリニューアルして外国人観光客が殺到!? 心斎橋の「OTA BASE」とは?

 購買意欲旺盛な中国人観光客によるいわゆる「爆買い」ブームが沈静化して久しいが、日本を訪れる外国人観光客の数はいまだに増加を続けている。観光庁の統計によれば、訪日外国人の数は今年の10月時点で、すでに昨年の1973万人を超え、過去最多となる2000万人を突破した。  そして全国各地で、そんな訪日外国人をターゲットとしたさまざまな“次の一手”が仕掛けられている。大手旅行代理店のH.I.S.が手掛け、今年7月23日に大阪心斎橋にオープンした「OTA BASE(宅男基地)」もその1つだ。

「OTA BASE 宅男基地」の入り口

 世界のオタクたちをターゲットに、日本のアニメを中心としたポップカルチャーなどの観光情報を提供する同店の狙いをH.I.S.の小嶋章仁氏に伺った。

海外で「オタク」はクールなイメージ

――「OTA BASE」のリニューアルを手掛けたきっかけは? 小嶋:H.I.S.では昨年4月から訪日外国人を対象とした観光案内所「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER」を運営していたのですが、知名度向上を図るための新しいコンテンツを模索していました。 そんな折、来日した外国人やお客様から、アニメの舞台となった観光地のお問い合わせが多く寄せられ、また、外国人の方がアニメ・コミック・コスプレなどのポップカルチャーを通して、日本を知る機会が多いことに気づきました。結果として、これを新たなコンテンツとして取り入れ、リニューアルしました。 ――「オタク」という名称をつけた意図は? 小嶋:日本人が想像する「オタク」と異なり、海外で「オタク」はクールなイメージでとらえられています。オープン以降、「OTA BASE」の運営は非常に好評で、シーズンによってばらつきはありますが、1日平均100~300人のお客様にご来店いただいています。
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「オタクの部屋」に3時間滞在する人も
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