二階幹事長は、自民党の集票組織として有名な「土地改良事業団体連合会」の会長。民主党政権時代に大幅削減された土地改良事業(農業土木事業)の予算を、安倍政権誕生後に再び増やすことに貢献。「TPP対策」として、土地改良事業は第二次補正に約1000億円が盛り込まれた。
旧建設省出身の森氏は、道路や港湾など県内のインフラ整備推進が目玉政策だ。その中には、青森から新潟を経て大阪までの日本海側を結ぶ「羽越新幹線計画」も含まれている。都知事選で同じく旧建設省OBの増田寛也・元岩手県知事が公共事業推進を訴えたのとよく似ており、「米山候補は原発問題ワンイシュー(※争点を1点に絞ること。)だ」との森陣営の批判に対して、米山氏が「森候補は公共事業ワンイシューだ」と反論するのはこのためだ。
農業政策についても米山氏は森氏と対照的な立場だ。
「自民党は『TPP反対』と言っていたのに賛成に回ったのはおかしい。米どころ新潟を守るためにTPPには反対。(土地改良事業予算を減らして民主党政権時代に作った)『農家への戸別所得補償制度』を充実させるべき」と訴えている。