ビジネス書ジャンキーはストレスに弱いという実験結果
そのうえで、参加者のストレスレベルやパーソナリティ、うつ傾向を計るテストを行ったところ、結果は以下のようなものでした。
・ビジネス書をよく読む人ほどストレスに弱く、うつ傾向が高い
・本をたくさん読んでも人格は良くならないし、セルフコントロール能力にも変わりはない
なんと、ビジネス書ファンは、ちょっとしたトラブルでもストレスを感じやすく、「うつ病評価尺度」の得点も高かったというのです。
研究者は言います。
「ビジネス書好きは『ストレスへの弱さ』や『うつ傾向の高さ』が、読書をしない人よりも高かった。ストレスが多い状況下でコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が増え、うつ症状が起きやすい傾向があったのだ」
もっとも、これはサンプル数が少ない初歩的な研究ですし、くわしい因果関係まではわかりません。しかし、ビジネス書が好きな人ほど、メンタルが弱い傾向はあるようです。
また、このデータでおもしろいのは、読書の量とセルフコントロール能力に相関がなかった点でしょう。というのも、ここ数十年の研究により、自己コントロール能力こそが、人生の成功を左右する大事な要素だとわかってきたからです(2)。