激減する豆腐製造業者だが、活気あるメーカーも。二極化する豆腐製造業

6年間で業績を4倍にした「相模屋食料」

 相模屋食料株式会社は、1951年設立、群馬県前橋市鳥取町に本社を置く、豆腐、厚揚げ、油揚げを製造する非上場の食品メーカーである。2009年、売上高90億円と豆腐業界トップに立ち、2010年には業界初の売上高100億円を達成した。2015年の売上は201億円となった。(参照「相模屋食料」)  相模屋食料は、設備投資やM&Aで規模を拡大してきた。絹ごし、木綿豆腐の生産量は日本一である。2005年、日本最大の豆腐製造工場である第三工場稼働から売り上げを伸ばしてきた。豆腐製造工場には、豆腐製造ロボットが稼働し、生産性を上げている。  また、大量生産工場による量と生産性の追求だけでなく、ユニークな豆腐の開発による爆発的なヒットも飛ばしている。  例えば、2012年3月に発売された、『機動戦士ガンダム』から発想して創られた「ザクとうふ」は、SNSでも話題となり、爆発的なヒットとなった。特に、豆腐の男性ファンが増えた。  他にも、料亭「菊乃井」とのコラボである「菊乃井とうふシリーズ」、「経験のない新食感。もっちもち×のび~る×とろける ナチュラルとうふ」、シリアルブランド No.1のカルビー「フルグラ」とのコラボである「とうふで、グラノーラ。」などがある。コラボなどを上手に活用し、知名度と業績を伸ばしている好例だろう。
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2016年にジャスダック上場したやまみ
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