セブンアイ、系列の百貨店サテライトは半分以上を閉鎖予定。オムニチャネル化の余波か?
2016.10.02
「そごう柏店」がついに閉鎖された。セブン&アイホールディングスの旗艦店ともいうべき大型百貨店、筆頭にの閉店に至るまでは前回の記事で追ったとおりだ。(参照:「そごう柏店がついに閉店。止まらぬセブンアイ系百貨店の閉店ラッシュの背後にあるもの」)
しかし、そごう・西武が閉店させるのは大型百貨店のみに留まらなかった。大型店に加えて、2017年末までに全国に展開する百貨店の中小型店・サテライトショップのうち、半分以上にあたる10店舗を閉鎖することも発表しているのだ。
こうした動きに対して、業界では驚きの声があがっていた。
郊外のショッピングセンターや、百貨店がない街の駅前で、小型の百貨店を見かけた人も多いであろう。
近年、百貨店業界では、中小型店の展開に力を入れる企業が増えている。
その代表格は、三越伊勢丹グループが展開する「エムアイプラザ」「イセタンミラー」や、髙島屋が展開する「髙島屋フードメゾン」などであるが、地方百貨店においても藤崎(仙台市)、天満屋(岡山市)、井筒屋(北九州市)などが中小型店を急速に増やしているほか、百貨店系列のスーパーマーケットが事実上の百貨店のサテライト店として機能し、百貨店の商品を購入できたり、贈答品を承っているという事例も少なくない。
それだけに、そごう・西武の動きは、時代の流れと逆行するものであるとも言え、さらに、「そごう・西武」は親会社であるセブンアイホールディングスの店舗内への出店を行うことで出店経費を押さえつつ好立地の小型店を獲得することに成功していたのだから、驚きの声があがることも無理はない。
それでは、セブンアンドアイホールディングスが「小型百貨店事業の大部分から撤退」する決め手となった要因は、一体何であろうか。
「中小サテライト店舗」増加の流れに反するセブンアイ
ハッシュタグ