一日280人が誘拐され、年間2万7000人が殺される! 止まらぬメキシコの犯罪被害

 犯罪防止の為にメキシコ政府は以下のようなことの実行を呼び掛けている。 ●タクシーは指定の乗車場所からしか乗車しないこと。 ●夜の運転は避けること。特に、ハリスコ州、ゲレロ州、ミチョアカン州、フアレス州の4つの州は危険度が非常に高いとされている。 ●無料道路よりも有料道路を利用すること。 ●富裕であることを見せないこと。 ●公の場で証明書、クレジットカード、現金、カメラなどを見せないこと。 ●自動現金預け払い機(ATM)は安全が確保された場所にあるものを使用すること。 ●高級車の乗車、及び高級時計や宝石を身に着けることは避けること。 (参照「El Confidencial」)

殺人被害者数は昨年だけで2万人超

 別の統計もある。国立地理及び統計協会によると、2015年に殺害された被害者の数は2万7213人だという。殺害事件が目立って増加したのはバハ・カリフォルニア、ベラクルズ、チチュアカン、コィマ、ゲレロ、ミチョアカン、ヌエボ・レオン、オアチャカの8州だという。今年に入っても、最初の7か月で既に1万2376人が殺害されたという。これは昨年同時期に比較して16%の増加だ。(参照「Internacional」)  特に8月はそれがさらに加速して、ひと月で2147人が殺害されたことが、公共保障システムを通して発表された。32ある州の内、19の州が先月に比べ被害者の数が増加した。麻薬組織と癒着していると噂されているハビエル・ドゥアルテが州知事を務めるベラクルズ州では、今年1月から8月まで872人が殺害されたという。(参照「Internacional」)  暴力犯罪の専門家アレハンドゥロ・ホーペ氏は、今年の殺害による被害者も2万4000人を超える可能性があるとして警告している。2012年12月にペーニャニエト大統領が政権に就いてから集計すれば既に6万3598人が殺害されたことになるという。(参照「Internacional」)
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犯罪対策で3兆円投入も効果なし
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