まもなく発売の「iPhone7」、新機能搭載で注目すべき関連銘柄はこれだ!

カメラ関連銘柄も見逃せない

 もちろん、FeliCaの開発元であるソニーにもiPhone7への採用は非常にハッピーなことなのだが、業績へのインパクトは限定的とみられ、現に株価もさほど反応していない。むしろ、ソニー製品を扱っている電子部品商社のUKCホールディングス(東1・3156)のほうがダークホース的な存在として妙味があるかも? 市場でFeliCaが注目されると、その関連銘柄として短期トレーダーなどから思惑買いが入りやすいからだ。  一方、iPhone 7 Plusモデルにデュアルカメラが搭載される可能性が高いことも見逃せないポイントだろう。2つのカメラで同時撮影した画像を合成してより解像度の高い写真に仕上がるのが特徴で、歴代のiPhoneシリーズ搭載カメラの中でも突出した進化を遂げると目されている。  カメラ関連の部品を供給するメーカーにとっても、このことは商機の拡大に直結している模様。筆頭に挙げられるのは、デジカメのオートフォーカス用カメラアクチュエーターでトップシェアを獲得しているアルプス電気(東1・6770)だ。  すでに同社製「光学手ぶれ補正機能」は、’14年9月発売のiPhone6Plusに採用済み。それまでは業績が低迷傾向にあったが、iPhone特需を機に一気に改善を果たした。今回、実際にデュアルカメラが採用されれば、「光学手ぶれ補正機能」も1台につき2つが必要となるので笑いが止まらないはずだ。

イヤホンジャック廃止の噂も?

 さらに、iPhone7からイヤホンジャックが廃止されることもかねてからウワサとなっており、Bluetoothによる無線接続やLightningコネクター接続、あるいはUSB Type-C接続といった説が飛び交っている。仮にUSB Type-Cが採用されれば日本航空電子工業(東1・6807)ヒロセ電機(東1・6806)といった日本メーカーも手掛けているが、肩すかしを食らう確率も高い。  それよりも、着目すべきはイヤホンジャック廃止の理由だろう。いっそうの薄型化を果たすための措置なのだから、併せて省スペース化に欠かせないフレキシブル基板が今まで以上に多用されていることが考えられる。  NOK(東1・7240)はiPhone向けに同製品の納入実績があるし、フジクラ(東1・5803)なども手掛けている。また、タツタ電線(東1・5809)はフレキシブル基板上に貼る電磁波シールドフィルムにおいて世界シェアの8割強を獲得している。  そして何より、どんな接続方法になろうとイヤホンが付属品となることに変わりはない。フォスター電機(東1・6794)はアップルやその傘下のBeats、ソニーなどにヘッドホンやイヤホン、スピーカーをOEM供給しており、iPhone7でも重要なサプライヤーの一員となっている可能性が大だ。 <文/大西洋平>
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