ソニーが銀座に公園を造る!? 「銀座ソニービル」が挑む一大社会実験

「ソニー創業70周年、ソニービル開業50年」を記念した一大プロジェクト

 「GINZA SONY PARK PROJECT展」の会場内には、これまでのソニービルの歴史と、「GINZA SONY PARK PROJECT」の概要が、模型や映像作品も交えて示されている。  それによると、今回の銀座ソニービルの公園化、そして建て替え事業は、2016年のソニー創業70周年、ソニービル開業50年目を機に「GINZA SONY PARK PROJECT」として取り組むもの。現在のソニービルは2017年から2018年まで解体工事を行い、2018年から2020年の間は、ソニービル跡を「銀座ソニーパーク」と称した公園・イベントスペースとして活用。その後、東京オリンピック後の2020年秋から新たなソニービルの建設を行う予定になっているという。  なお、ビルの着工を遅らせることには、震災復興と東京オリンピックに伴う資材・人件費の高騰を回避したいという思惑もあると考えられる。

「公園化」は「よりオープンなソニービル」を目指した一大社会実験

「GINZA SONY PARK PROJECT展」の公式サイト

 現在、ソニービルには、「GINZA SONY PARK PROJECT展」の会場となっている8階のコミュニケーションゾーン「OPUS」(オーパス)以外にも、1階・屋外スペースに「ソニースクエア」、5階に「ソニーイノベーションラウンジ」、7階に「ソニーイメージングギャラリー」などといったイベント施設が設けられており、これまでも様々な催しが開催されてきた。しかし、その多くはあくまでも「ソニービルの中」での出来事であり、わざわざビル内に足を運ばないと体感できないものが多かった。  そこで、新しい銀座ソニービルは“INVITING”、「街に対して開かれた施設」というコンセプトを掲げており、2年間の「公園化」はそれをさらに追求するためだという。  この公園化は、単なる公園の設置にとどまらず、銀座ソニーパークを「新時代の情報発信基地」とすべく様々なイベントが開催される予定で、ソニーが公園の運営とイベントによって得られた経験を新しいビル建設に活かしていくための、いわば社会実験的な試みであるという。
次のページ 
銀座全体の発展に繋げることができるか
1
2
3
「GINZA SONY PARK PROJECT展」は7月10日まで開催

「GINZA SONY PARK PROJECT展」は7月10日まで(7月3日を除く)、銀座ソニービル8階のイベントホール「OPUS」で開催中。開館時間は11時~19時まで、入場は無料で、館内は一部を除いて写真撮影も可能。
なお、会場には「新しい銀座ソニービルがどんな施設になって欲しいか」を書き込むことができるコーナーもある。50年に亘って銀座の街の変化を見守ってきた銀座ソニービルの名残を惜しみつつ、未来のソニービル、そして未来の銀座に対する思いを綴ってみてはどうだろうか。