高齢化社会型人材サービス企業「キャリア社」がIPO。今後のポテンシャルは?

丹羽唯一朗

キャリア社Webサイト

 2016年6月27日、株式会社キャリアは、東京証券取引所マザーズ市場への新規上場を果たした。IPO主幹事はSMBC日興証券である。公開価格は仮条件1,850~1,950円の上限である1,950円(1単元19.5万円)、予想PERは16.2倍だったが、初値は3870円となり公開価格を98.5%上回る結果となった。

 今回のIPOにおける公募増資の資金使途は、自社WEB媒体の強化やスタッフ募集のための広告宣伝費、基幹システムの導入費用、借入金の返済に充当する予定。ベンチャーキャピタル保有株が無いことが特徴で、需給面での不安が少ない。

キャリア社の事業および業績推移

 2009年4月、キャリア社は、高齢化社会型人材ビジネスを目的に、新宿区に設立された。高齢化社会において、労働市場の減少、介護市場での人材不足を課題と捉えている。老後の暮らしの安心確保および慢性的な労働力不足を解消するため、シニア人材が働ける就業機会を創造することを目指し、日本全国20拠点において、高齢化社会に向けたシニア人材の人材派遣、人材紹介、業務請負、介護施設向けの看護師や介護士を主とした有資格者の人材派遣、人材紹介などのビジネスを行っている。

 キャリア社の事業は大きく二つにわかれる。①シニアワーク事業、および、②シニアケア事業である。

①シニアワーク事業;主にビルメンテナンス、ベッドメイキング、オフィスワーク、ロジスティックスなどの分野で主にアクティブシニアの人材派遣、人材紹介および業務請負を行っている。

②シニアケア事業;主に介護施設に対して、看護師や介護士の有資格者の人材派遣、人材紹介および紹介予定派遣を行っている。

 過去5年間のキャリア社の業績推移を見ると、売上はきれいな右肩上がりで、経常利益および当期純利益は2013年9月期に落ち込んだことがあったが、その後は回復し、右肩上がりである。

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キャリア社の今後を左右するファクター

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