上野のアメ横は現在は中国系を筆頭にさまざまな人種が集う国際的な街になっており、服飾店ですら免税対応店が大半であるなど、国際化も進んでいる。とはいえ、なぜタイ人に上野が注目されているのだろうか? アメ横を歩いていたタイ人に話を聞いた。
「表参道や渋谷などにも行きますが、上野は服や靴がたくさんありますし、秋葉原も近い。さらに多慶屋があるので東京で一番行きたいのは上野ですね」
「多慶屋」は紫色のビルが目印の、東京メトロ日比谷線仲御徒町駅の前にある巨大なディスカウント店だ。この店の存在が上野にタイ人が集まる大きな理由のひとつであると考えられる。言葉が苦手でも最初からディスカウント価格で買いものができる。「上野NEW伊豆ホテル」の飯田氏も「多慶屋」のタイ人客受け入れの手際のよさに感心している。
「多慶屋がこの近辺で最も早くタイ人客への対応を実施したところだと思いますよ。タイ語の案内板などをいち早く作っていましたから」