「メイドインジャパン」が見直されているのに、なぜ「国産材」は選ばれないのか? 森林荒廃問題の真実

photo by Rise / PIXTA(ピクスタ)

 前回の記事では、増えすぎたスギ・ヒノキが環境破壊と花粉症に繋がっているという現状を伝えた。

 今回はなぜ問題の根源となる国産のスギやヒノキが有効活用されていないのか、というその背景に迫っていこう。

国産材が使われず輸入材に頼られてしまう

 東北大震災以降、政府はエネルギー施策の一環として、木材を使用した「バイオマス発電」に対する補助金制度を設け、推奨を強めた。この政策には“国産材の有効活用”という意図も込められていたが、フタを開けて見ると事業に乗り出した大手商社などは、安定した供給が見込めるヤシがらなど外国産の木材でまかなうという皮肉な結果となっている。

 身近にあるスギ・ヒノキがエネルギー源として有効であるにも関わらず、なぜその木材資源を輸入材に頼らざるを得ないのか。

 最大の理由はそのコスト面にある。現在、国産材の価格は輸入材よりおよそ2割程度割高といわれている。1964年の木材貿易の完全自由化以降、円高の進行により、木材価格は低迷の一途を辿ってきた。一方で熱帯雨林など輸出国で自然保護の動きが活性化して輸出に制限が生じたり、資材費の高騰も重なるなど、価格差は年々縮まっているが、いまだに差は大きい。常識的に考えれば、輸送費や関税も上乗せされる輸入材が国産材の価格を下回るのは説明がつかない。だが、林業人口の少なさ、流通面などのインフラが充分でもないことも重なり、このような逆転現象が生まれている。

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