ダイアログ・イン・ザ・ダーク「暗闇の研修」を体験してみた!

江沢洋
 ドイツ生まれのユニークな企業研修『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』(以下、DID)について、前回は企業の導入例(「トヨタも導入した『暗闇の研修』ってなんだ!?」)を紹介、かなりの反響を得た。そこで今回は、実際に参加してみた体験会の様子をお伝えする。

「しがらみや立場にとらわれない対等な立場での対話を促進する」というこの研修。果たしていかなるサプライズが用意されているのか?

これまで出会ったことのない8人の参加者が挑む

 唐突だが、記事を読む前に視覚の重要性を味わって欲しい。そのために、二種類の片足立ちを試してほしい。

 最初に目を開いた状態のまま片足で立つ。これは簡単にできるはずだ。次に両足をついた状態で目を閉じて、そのまま片足を上げ、しばらくバランスをとる。これは目を開いていた時より格段に難しくなったはず。視覚というのは、一見、関係ないようなバランス制御にさえ関わっているのだ。この重要な視覚を封じたうえで研修へと突入することになる。

 さて、話を戻そう。体験会は東京メトロ外苑前駅から徒歩10分ほどにある、ダイアログ・イン・ザ・ダーク常設会場にて催された。

 参加者は約8名ずつの2グループに分けられる。20~40代と年齢層は幅広い(後でわかったことだが、それぞれ大手企業からNPO、担当部署も若手育成やサービス開発、障がい者サポートなどと幅広いようだ)。そして誰もが初対面。そこに司会進行役として、視覚障がいのあるアテンドスタッフ・ジュンさんが帯同する。

 誰もが初対面にも関わらず、ニックネームを教え合うだけで自己紹介の時間は設けられていない。このため、参加者はお互いの素性を知らず、わかっているのは呼称と性別と声の印象から受ける大雑把な年齢くらい。これは先入観を取り除く仕掛けのひとつなのだろう。

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いよいよ「照度ゼロ」の暗闇の世界へ

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