意外!? 国が提供する「地域経済分析システム(RESAS)がおもしろい

自治体が「データ」をしっかり活用し始めた

 2015年4月21日から「地域経済分析システム(RESAS)」がサービス開始されたが、全国1,788の自治体(47都道府県、1,718市町村及び東京23区)のうち1,706の自治体で利用されている。  利用している自治体では、RESASを用いて、人口ビジョンや地方版総合戦略の策定が行われているという。  RESASは、さまざまな統計やデータにわかりやすくアプローチできるシステムだ。最近、人工知能やデータサイエンティストなどがバズワード(流行語)になっている。これまでもビジネスインテリジェンスと呼ばれるデータ分析に基づく経営のアプローチがあったが、利活用が進んだという話は少数の企業に限定されるだろう。仮に、データ分析に基づく経営が非常に進んでいれば、人工知能やデータサイエンティストなどがこれほどまで革新的とは認識されることは無かったかもしれない。一方、「地域経済分析システム(RESAS)」を用いて、自治体でデータに基づく政策・施策の検討・立案が始まったことは、画期的であると思う。  RESASを活用した自治体の一つである島根県松江市は、同システムを利活用し、「2県5市にまたがる広域観光連携の可能性の分析」を実施した。  中海・宍道湖・大山圏域市長会(松江市、出雲市、安来市、米子市、境港市で構成)の一員として、2県をまたぐ広域観光ルートの形成に取り組む中で、圏域全体での人の流れ等を分析し、5市と圏域の経済団体との連携によるインバウンド観光戦略を検討し、5市連携事業として外国人向けPR事業に着手した。
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