「ありがたいことに予想を上回るお客さんが来てくださり、本当にびっくりしています。第一便は、完売間近です」と語るのは、TASUKIプロジェクトのメンバーで、熊本市で地域密着型のスーパー「入船市場」を経営している山田雄久氏。入船市場では、4年ほど前から、廃油回収やフェアトレード商品の販売など環境活動に力を入れており、今回の催事では阿蘇小国町のキクイモ生産者と協力して開発したキクイモパウダーやチップス、そばなどオリジナル食品を販売している。
「くまもとTASUKIプロジェクトは、県内32社の企業が集い、4月14日の熊本地震で被害を受けた地元事業者の再建支援をするために始まりました。私の店ではなんとか次の日から営業はできたのですが、本震から1か月経った今でも建物の崩壊や機材の破損により営業したくても売り場や販路がなくて売れない飲食店やメーカーの方や、作物を出荷できない生産者がたくさんいます。そういった方々とプロジェクトを組んで、人と人との流れ、物と物との流れをつくっていければ。今回、こういうかたちでイベントを催しても、後に繫がらないと意味がありません。一過性で終わることなく、継続的にやっていくためにも、何が大事なのか絞り込んで、より濃縮したかたちで熊本の地産品をブランディング化・商品化など試行錯誤を繰り返していきます」
くまもとTASUKIプロジェクトでは、今後も熊本の食を中心とした商品をとりまとめ、物販・催事イベントなど熊本の地産品を生かせる機会づくりを通して、県内の事業者への還元と雇用維持へつなげていく。催事は5月31日までだという。会期中に“くまモン”のサプライズ登場もあるとか。
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阿蘇小国町の名産キクイモをPRする入船市場の山田雄久社長
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10のブースに約200品が並んでいる
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「がまだすけん熊本」ラベルはすべて山田氏の手書きだ
<取材・文/安田はつね(本誌)>