外国人家事代行、都でも解禁検討。特区を活用

先行する神奈川県・大阪市の状況

 外国人による家事代行サービスの解禁であるが、先行する神奈川県および大阪市の状況はどうなのだろうか?  神奈川県は、3月28日、女性の活躍推進や家事支援ニーズへの対応を、外国人家事支援人材の受入事業を試行的に行うため、神奈川県第三者管理協議会を設置した。同日、外国人による家事代行サービス参入業者の受付を開始したが、5月17日時点、応募はまだ無い状況である。神奈川県によると、「これから」とのことである。  一方、大阪市は、4月14日、外国人による家事代行サービス参入業者の受付を6月中に始めると発表した。大阪市によると、「パソナグループ」、「ダスキン」、「ベアーズ」の3社が参入を検討しているとのことである。

外国人による家事代行サービスが拡大していくのか?

 筆者は、これまで記した4社の内の1社の日本人による家事代行サービスを利用している。月2回のサービスである。  筆者は、家事代行サービスを利用してから、バス、トイレ、台所が特に綺麗に維持できるようになったと感じている。価格は安くはないが、サービスに見合ったものだと思う。「他人が家に入ることへの心理的抵抗」については、いつも同じスタッフであるので、特に無い。毎回、異なるスタッフが家に入られると心理的抵抗が生じるかもしれない。セキュリティについては、個人が提供するサービスではなく、会社として提供するサービスであるので、安心感がある。  外国人による家事代行サービスについては、ユーザーから見れば、違いは、サービス提供者が日本人から外国人に変わるだけである。もちろん、未知な部分もあるが、一方で、実務経験1年以上が要件であり、派遣されるスタッフはプロフェッショナルである。初回に、日本人のスーパーバイザーが同行してユーザーからのリクエストを聞いてもらえて、クレームについては会社として対応してもらえれば、スタッフが日本人であろうが外国人であろうが関係ないとも思う。  無論、海外でも家事労働者の労働条件を巡るトラブルや雇い主からの暴力を含む人権侵害の例も少なくない。日本でもニーズは高まっていくかもしれないが、だからこそ日本人・外国人問わず家事労働者の権利を確保する取り決めも必要になってくるだろう。<文/丹羽唯一朗>
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