外国人家事代行、都でも解禁検討。特区を活用

外国人による家事代行サービスの雇用条件

 国内の家事代行サービス事業者は、家事代行専業の「ミニメイド・サービス」「ベアーズ」、人材派遣大手「パソナグループ」や清掃大手「ダスキン」などが大手として知られている。日本人のスタッフが、炊事、洗濯、掃除、買い物、子どもの世話などを代行するサービスを提供している。  外国人による家事代行サービスは、上記の日本人が提供するサービスとは要件が多少異なり、外国人労働者の搾取や人権侵害に繋がらないよう、雇用・被雇用双方からみてもハードルは高くなっている。  業務範囲は変わらないが、大きく異なる点と思われるのは、外国人による家事代行サービスでは「労働日数が週5日以上かつ年間217日以上であって、かつ、週労働時間が30時間以上(利用世帯との間の移動時間を含む。)とする労働条件で直接雇用する」という、フルタイムの直接雇用であること。日本人と同等額以上の報酬額という要件もある。外国人によるサービスだからと言って、安いわけではない。これは当然だろう。  また、満18歳以上、実務経験1年以上、家事支援活動の知識・技能(送り出し国における一定の研修の終了)、必要最低限の日本語能力という要件は、ハードルが高いと思われる。  しかし、家事代行大手の「ベアーズ」(東京)は、年内にもフィリピンで現地法人を立ち上げ、来日前に日本語の研修などを行った上、年明けから家事ヘルパーのスタッフ派遣を計画しているという(参照:「西日本新聞」)
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