一曲目で早くも爆睡! 世界でもっともリラックスできる曲トップ10

なぜ音楽で癒やされるのか?

 なかでも1位に選ばれた「ウェイトレス」は、イギリスのアンビエントバンドが、英音楽療法協会の監修を受けて作った究極のヒーリングミュージックです。この曲のポイントは、60BPMのゆったりしたテンポで始まり、終盤に向けて少しずつ50BPMまで下がっていくところ。実験データによれば、「ウェイトレス」を聞いた参加者は不安のレベルが65%も減少し、ついでに安静時の心拍数も35%下がったとか。これは、マッサージやエステ、スパといった定番のリラックス法をも上回る数値です。  こういった現象が起きるのは、ヒトの体が音楽に同調していく性質を持っているからです。  ゆったりしたリズムを聞き続けると、私たちの脳は5分を超えたあたりから同調を始め、自然と心拍数や血圧が低下。その結果、リラックス状態をつかさどる副交感神経が働くようになり、最終的にはストレスホルモンの量も減っていくわけです。  また、科学をベースに作られた音楽は、他にもいくつか存在しています。  なかでもオススメなのは、2015年にポストクラシカルの作曲家マックス・リヒター発表した「From Sleep」というアルバム(4)。一流脳科学者のディビッド・イーグルマン博士による監修を受け、脳生理学をベースに「最強に眠りを誘うアルバム」を目指した作品です。  アルバムには2つのバージョンがあり、1つは寝る前に聞くために作られた1時間バージョン。もうひとつは、睡眠中もずっと流し続けるために制作された8時間バージョンです。  わたしも1週間ほど試してみましたが、1時間バージョンの1曲目で早くも爆睡状態に。どんなに寝付きが悪いときでも2曲目までで寝入ってしまうため、いまだにほとんどフルで聞いたことがありません。よほど不眠にお悩みの方でなければ1時間バージョンで十分でしょう。  旅行や食事で気分転換をするのもいいですが、科学的には音楽ほどコスパがいいリラックス法は他にありません。ぜひお試しください。 <文/Yu Suzuki>〈プロフィール〉月間100万PVのアンチエイジングブログ「パレオな男」(http://yuchrszk.blogspot.co.id/)管理人。「120歳まで生きること」を目標に、日々健康維持に励んでいる。アンチエイジング、トレーニング、メンタルなど多岐にわたり高度な知見を発信している。NASM®公認パーソナルトレーナー。あまりに不摂生な暮らしのせいで体を壊し、一念発起で13キロのダイエットに成功。その勢いでアンチエイジングにのめり込む。 ●参考文献 1.http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2568977/ 2.http://www.apa.org/news/press/releases/stress/ 3. http://themindlab.co.uk/4.https://itunes.apple.com/jp/album/from-sleep/id1012746733?uo=4&at=10l8wG
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