ダムを造るためにムリヤリ「地下水から表流水へ」変更!?
南摩ダム直下となり水没する予定の集落には「ダム反対」の看板が
これは一体、どういうことなのか。栃木県の砂防水源課に聞くと「国交省から水量の根拠となる資料を出すよう要請されて作った」と答えた。
それでは、国交省はなぜこのダム計画を再び推進しようとしているのか? この件について、福田昭夫議員が4月19日に衆議院国土交通委員会で質問した。
「こうしたダム開発をして、新規用水を開発する必要があると思われますか?」
問われた石井啓一・国土交通大臣に代わって、金尾健司・水管理・国土保全局長が「現在、検証中」だとしてこう答弁した。
「このダムに水源開発を求めております各利水者から、『継続して参画の意思があるかどうか』ということについてお伺いをしている。その結果、各利水者から引き続き『ダムの利水に参画したい』という意向が示された」
さらに、大田房江・厚生労働大臣政務官は「思川開発事業については委員ご指摘のように水需要自体横ばいではあります」と認めたうえで、「地下水から河川水への転換等について勘案すべき」として「今回の開発水量は栃木県にとって必要なものというふうに判断しております」と言い切った。
これに対し、福田議員は「なぜダムを造るために、地下水から表流水に変えなくちゃならないんですか。これはダムを造るためにムリヤリつけた理由じゃないですか」と反論。「官僚には判断ができない。大臣が判断すべきだ」とダム計画中止を要請した。