南米で存在感を増すアルゼンチン・トヨタの新たな4つの市場

新たに加わった4つの市場

 アルゼンチン・トヨタの場合は、生産台数の70%が輸出向けだ。その中でも、一番の輸出相手国はアルゼンチンも加盟しているメルコスル(南米南部共同市場)のブラジルであった。しかし、ブラジルの深刻な経済低迷はアルゼンチンからの自動車の輸入にも影響している。そこでアルゼンチン・トヨタがそれに代わる市場として選択したのがペルー、チリ、ボリビア、エクアドルの4か国である。輸出車種は第8世代のハイラックスと新たに加わったSW4である。この4か国を加えることによって今年の生産台数を当初の目標通り9万7000台に到達させるとしている。  そして、最終目標は年間14万台を生産することであるという。その意味もあって、新工場が加えられ、従業員も1000人増加して5000人を抱える企業となった。この目標を効率良く達成する為に1台の車にかける生産時間の短縮にも努めているとしている。現在1台あたりの生産に2分9秒を要している(参照:「iProfissional」)。これを1分30秒まで短縮させて日本のトヨタのレベルまで高めるのが目標だという(参照:「元トヨタマンの目」)。これは昨年10月に第8世代ハイラックスの生産が開始された時から目標にしている数値だ(参照:「Autoblog」)。
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アルゼンチン・トヨタの次なる目標
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