意外と儲かる[高級腕時計]の転売事情
2016.03.07
不安定な値動きを続ける株式市場を背景に、金融市場に左右されにくい「実物資産」が見直されている。男のロマンと憧れで資産を築いた「腕時計投資家」に、その魅力とノウハウを聞いた!
日銀が黒田バズーカ第3弾として導入した「マイナス金利」。おかげで、ただでさえ雀の涙だった銀行預金の金利はいよいよゼロに迫る勢いだ。もはや虎の子を銀行に寝かせておくメリットはなさそうだが、株式市場も乱高下し投資先が見つからないと嘆く読者も多いことだろう。
そんなときこそ注目したいのが「実物資産」だ。実際、金など一部のコモディティ価格は年初から値上がり傾向にある。こうしたコモディティ投資では、株における配当や優待のような保有中のメリットがないのが残念だが、なんと値上がりを待って大きな「利益」を得られる実物投資があるという。それが、ロレックスやパテックフィリップなどに代表される「高級腕時計」だ。
「憧れの時計を身に着けて心ゆくまで楽しみ、値上がりしたら売却して利益を得るのです。こんな投資、ほかにありますか」
と胸を張るのは、日本初の「腕時計投資家」を自任する斉藤由貴生氏。
斉藤氏と高級腕時計との出合いは、小学6年。当時資産家だった母親に買い与えられたブルガリの腕時計だった。以来その魅力に目覚め、腕時計欲しさに中学生ながらウェブサイト制作の仕事でコツコツと資金を貯めたという。初めて将来の値上がりを狙って「投資」したのは中3のころ。世界三大高級時計メーカーのひとつ、パテックフィリップの「アクアノート5065」に62万円を投じたところ、みるみる値上がりし、5年後に128万円で売却できたのだ。
⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=85107
「腕時計投資の魅力は、古いことがマイナスにならないところ。車のように年式は関係ないし、何度売買されてきたかというオーナーの数も関係ありません。そのモデルの人気や希少価値が高まれば値上がりするので、それまでは手元で思う存分堪能すればいいのです」
斉藤氏はこれまで、数々の高級腕時計に投資し、約800万円の利益を手にしてきた。たったひとつの腕時計で260万円もの利益を得たことも。なにしろ、高級腕時計の価格が高騰する例は枚挙に暇がない。例えば、有名俳優が愛用していたことから「ポール・ニューマン」と通称される『ロレックス デイトナ 6263』は、定価40万円程度だった。ところが、80年代に生産が終了すると中古価格が急騰、一時は1500万円まで高騰したという。
「新品は入手したら中古品にランクが下がるので、最初から中古狙いがおすすめ。期待通りに値上がりせずに損切りしたこともありますが、損失額は数万円程度。その金額で豪華な腕時計を何年も楽しめたのだから、それほど損した気分にはならないところも腕時計投資のメリットです」
気に入ったモデルの過去の価格を調べて定点観測し、過去の最安値に近づいたタイミングで購入するのがいいという。身に着けながら値上がりを待ち、過去の高値に近づいたら売却する。運良く保有中に「生産終了」となれば、期待以上に高騰することも。価格チェックにはオークファンというオークションサイト、売却にはヤフオクが使い勝手がいいのだとか。
[腕時計投資]で資産倍増!
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『腕時計投資のすすめ』 腕時計投資のすすめ ―楽しみながら利益を出す魔法― |
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