中国工商銀行マドリード支店の資金洗浄関与疑惑。外交問題に発展の可能性も

事件を報じる地元紙「El Pais」

 スペインのマドリードに支店を構える中国工商銀行(ICBC)が中国人企業家らの脱税に加担及び資金洗浄に協力したという疑いで、2月17日にスペイン治安警察は同銀行支店の家宅捜査を行なった。捜査の結果、同支店の中国人スタッフ6人が逮捕され、取り調べのあと支店長リウ・ウエイ と副支店長チェン・グアン・ピン の2人は収監、他4人は保釈となった。(参照「El Pais」)  治安警察の汚職阻止班と欧州警察機構(ユーロポール)は〈同銀行マドリード支店で行なっていた資金の洗浄と同様のことがEU加盟国の(同銀行の各支店)でも行なわれていたという疑いをもっている〉という。(参照「vozpopuli」)。  ICBCマドリード支店の業務について、スペインの汚職捜査班が疑いを抱いたのは1年前に発覚したある事件がきっかけである。  その事件とはマドリードのコボ・カジェッハ工業団地にある中国人が経営する企業65社が、主に衣類の密輸入販売で得た資金の5%をスペインに残し、残り95%を同銀行マドリード支店を使って中国に送金して資金の洗浄を行なっていたという事件だ。〈その洗浄金額は4000万ユーロ(52億円)〉だという。この事件の発覚で、〈資金洗浄にはフランス、ドイツ、リトアニアも経路として使われていた〉ことも判明している。この違法行為について、〈スペインの資金洗浄予防班(SEPBLAC)は同支店にその解明を何度も求めたが、回答は得られなかった〉という。そして前出し事件から1年経過して、今回の同支店への家宅捜査となったものだ。これまでの調査によると、2011年の同支店の営業開始から現在まで違法に中国に送られた資金は3億ユーロ(390億円)〉と推測されている。  ユーロポールもこの事件の調査に参加している関係から、EU加盟国はこの事件のこれからの展開に強い関心を示しているという。何故なら、中国で最大規模の国営銀行が資金洗浄を行なっていたということが証明されれば重大な外交問題になるからだ。
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早速手を打ってきた中国
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