コンビニ各社が鎬を削る「ドーナツ戦争」。各チェーンのウリは?

敢えて袋とじにこだわったファミリーマート

 セブン-イレブンとローソンは、レジ横に什器を設置する販売方法だが、ファミリーマートでは異なる方法で販売している。 「ファミリーマートではパン売り場に専用のコーナーを設けています。持ち運びしやすく、翌日の朝食用にお求めになる方も多いです」(ファミリーマート総合企画部広報室広報グループ・高岡夏氏)  トッピングや何層にも重ねた生地で、食感の違いが楽しめるのも袋入りドーナッツの魅力だという。 「色々なドーナツを楽しみたい、というお客様に向けて1、2か月ごとに期間限定の新商品を販売しています。昨夏は、話題のココナッツオイルを使用した『ココナッツパインドーナッツ』を、この冬は2月からサクサク食感が人気の『クロワッサンドーナツ』を発売中です。これからも季節に合わせ、限定商品を販売していきます」(高岡氏)

3社の販売戦略とも「コーヒー」が鍵

 様々なこだわりを持って、ドーナツ販売をしている3社。その中で共通していたのは「コーヒーに合わせたドーナツ作り」をしているということだ。2013年1月にセブンイレブンが本格的な100円ドリップコーヒーを販売してから、ライバル店が次々とコンビニコーヒーに参入。2014年度にはコンビニ全体で10億杯以上の売り上げを誇る人気商品に。そのコーヒーを引き立てる相棒として選ばれたのがドーナツだ。  コンビニの本格的なドーナツ参入が始まって1年あまり。コンビニの店舗数と商品開発のノウハウを生かすことで、その市場はますます成長していくのは間違いないだろう。 <取材・文/布施貴広(OfficeTi)>
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