リポート「改憲1万人集会」 改憲派1万人が「決起」した日――シリーズ【草の根保守の蠢動 第23回】
2015.11.13
11月10日、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、「今こそ憲法改正を!武道館一万人大会」と称する集会を開催した。
既にこの大会については、各種メディアがその様子を伝えている。
なかでも出色だったのは朝日新聞と東京新聞だろう。
『改憲派が大規模集会 日本会議主導、首相がメッセージ (2015年11月11 日 朝日新聞)』
『頼みは中国脅威論 改憲派1万人集会 「紙上ライブ」で再現(2015年11月12日 東京新聞)』
両紙を除けば、その他新聞は、大会規模と主催者団体名、および安倍晋三の祝辞に簡単に触れた程度にとどまっている。
一方、お話にならないのは、ネットメディアだ。
ネットメディアによる「独自記事」を装ったものを一通り読んでみたものの、そのほとんどは「日本会議のwebによると」「ネットの情報によると」などと、現場に足を運ばずとも書けるような内容ばかり。また、新たな論点や疑問点の提示もなく、報道としても論説としても価値あるものはなかった。
だが、考えようによっては、報道陣の少なさもレポートの貧弱さも無理からぬことかもしれない。
何せ参加者はわずか1万人しかいないのだ。1万人程度の政治的な集会など珍しくもなかろう。首相が何かの集会に祝辞を寄せることにもニュースバリューはさほどない。また、大会の内容や登壇者なども、改憲派の集会であれば当然の顔ぶれと内容であり特筆すべき点はない。
と、考えると、おざなりな報道で対応した各紙の姿勢は当然とも言える。この大会そのものには、報道価値がないのだ。
しかし、本当に注目し検証されるべき点は、この大会そのものではなく、この大会の「周囲」にこそある。
会場への道で「行動する保守」関係者と遭遇
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『日本会議の研究』 「右傾化」の淵源はどこなのか?「日本会議」とは何なのか?
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2015.11.10
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